冬季限定
サスペンションを知る




サスペンションの基礎知識


バネの基礎


難しい事書かないからね!


バネとかスプリングとか、これって生活に密着してるよね。
玩具や爪きりにだって、身の回りを見れば
そこいら中にバネがあります。

ぐるぐると巻いてある物だけがバネではなくて
板状の物や筒状の物等いろんな種類があります。
これ、みんな材料の反発力(弾性)を利用してます。




たとえば物干し竿。
両端が固定されていて、真中を少し引っ張って離すと
びょーんと伸びてはじかれて、暫らくしてから
元通りに止まる。
バネそのもの。

物干し竿は今は何で出来てるのかなあ。
おそらく安いぐにゃぐにゃの鉄パイプとかA6063アルミ押し出しパイプ
とかに樹脂コーティングされてるのかなあ。
竹やステンレスの物もありますね。
うちのものほし竿は4130の大径薄肉中空クロモリ管だぜ!
いや家のはイーストン ウルトラライト トリプルバテッド チューブだぜ!
なんて人居ないよね?


実験1
物干し竿で行きましょう!

ちょっと引っ張るんじゃなくて子供がぶら下がる
竿はたわんで上下動。
子供は大喜びです。

次は大人のあなたが真中にぶら下がってみてください。
ぐにゃっと曲がって元に戻らない。
特に安い軽量のやつはね!
これ、応力を超えて変形したって事。

実際にバイクでも線間接触するようなやわらかい
スプリングをつけてたら へたる なんてこと
あるでしょ? これと同じです。

実験2

今あなたがぶら下がって曲がってしまった安いスチール製の
物干し竿の支点のスパンは2mでした。

スペアの物干し竿のスパンを1mに詰めます。
またぶら下がってみてください。

子供のときと同じように楽しい世界が待ってます。
これ、バネレートをあげたって事です。
バネが硬いと言った方が良いかも。

この実験はパイプにせんだん方向(曲げ)の力を加えました。
この種のバネで解りやすいのは
昔の車の板ばね(リーフスプリング)
とか、爪切り等。
F1でもアームにスプリングの役目を
もたせるこの方法もある。超軽量!!


実験3

今度は捩じり力
最近の車はパワーステアリングがついてます。
エンジンをかけずに少しだけハンドルを切る。
タイヤは動いてないけどハンドル少しだけは動く
ハンドルから手をはなす
ぐるりんと元に戻る。

ステアリングシャフトの中に(正確にはギアボックスの
インプットシャフトね)トーションバーって言う
お箸くらいの太さの棒状のばねが入ってる。
このねじれの反発力(弾性)。

実験3の続き

2mの物干し竿の両端を二人で持って向かい合う。
握力の強いMACさんは竿の片方を持って固定。
弟子の栗頭さんはもう一方をがんばってねじる。
曲げるのではなくて捩じる。
ぎゅっと力をこめてねじる!
少しだけねじれるけれど力尽きた栗頭さんの
手の中で無常にもくるりんと元に戻る。

今度は5mの物干し竿。
同じように一方をカナダ代表MACさんが固定。
カナダに戻りたい代表の栗頭さんはまた捩じる。
今度は先ほどよりもねじれた。
力を緩めるとくるりんと元に戻る。

これ、トーションバーが柔らかくなったとか、
ばねが柔らかくなったってこと。

最近のF1やハイエースなんかのばねがこのタイプ。
スタビライザーもこのタイプが主流。


同じ長さなら太い方が硬い。
同じ太さなら長い方が柔らかい。

実に大雑把な言い方ですが
ばねの基本です。


さて、何で主流はコイル型なの?
ぐるぐる回って目が回る!

MACさんと栗頭さんの実験
この物ほし竿をぐるぐるぐるりんと
熱を加えてコイル状に巻いたら、
今度は捩じりずらいので両方から押し合う。
するとコイル状のモノほし竿の各断面では...

そうです。

ねじれてるんです。


巻きばね(コイルスプリング)は
小さくまとまるから
レートの高いばねもコンパクトに。
ダンパーと同軸に出来るしね!
太さや巻き数を変えれば同じ自由長で
レートが変えられます。

反発力の限界を超えて捩じってしまえば
最初の実験と同じく応力を超えて
へたる。まがる。
ばねの宿命。

だから材料や熱処理にも秘密がごっそり詰まってます。

アルミのばねってアルミ?

あるかもしれないけど実用的には使えないと思う。

アルミは弾性力にかけるから
反発力が少ない。
ぐにゃっと曲がって終わりです。

反発力があってもとに戻る物なら
何でもばねになるよ。

レーシングカーなんて、同じレート、サイズのばねでも
メーカーが違えばもちも違うしグリップも違う。
此処にヒントがごっそりある。

アルミフレームとクロモリフレーム
これもばねの違い。


実に奥深い


恐るべし ばね!




レートってなんだ?

コイルばねは何キロの力で何ミリちぢむ?と言うあらわし方。

体重60kgの人が直巻きのコイルスプリングの上に乗る。
(ドクター中松じゃないってーの!)

そのばねは自由長300mm

90mmちぢんで圧縮長210mm

このばねのレートは

式 60kg/90mm

ファイナルアンサー
 約 0.667kg/mm


FOXやレースの世界ではこれを
ポンド/インチで表示してます。

600lb/in なら

約 10.87kg/mm

ですね。



ぐっとちぢんで力をためる。
開放されたら一気にエネルギーを放出して
ビヨヨーンと元に戻ろうとする。

そう、ばねは生きている。
1人じゃ何も出来ないけれど力が加わって
開放された瞬間に

びよよよよ〜ん!


俺のばねはハイパコに特注したのね!
スウェーデン鋼ベースの特殊素材でNASAに頼んで
何度も特殊熱処理をしてショットピーニングで
内部応力を徹底的に取り去ってるのさ!

なんて、マニアな会話が来年の富士見では
聞けるかも。 『きケネーよ!』

BESTEXさんに相談してみたら?



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